療育手帳と障害年金、知的障害者は20歳から年金がもらえる。

      2017/07/02

療育手帳と障害年金

障害年金が、もらいやすくなるポイントを知ってますか?

療育手帳と障害年金のポイント

成人した知的障害者の生活にとって、最も経済的な影響が大きいのが、この障害年金です。

  • 1.20歳以上の知的障害者がもらえます。
  • 2.療育手帳の判定が重度A、中度B1なら、20歳ですぐに申請。
  • 3.療育手帳の判定が軽度B2でも、もらえるかも。

障害基礎年金の支給額(20歳以上)

障害年金の支給額です。障害の程度で1級と2級に区分されます。

障害年金の等級

障害の程度

支給額(月額)

1級

最重度〜重度

月額約8万1千円

2級

中度

月額約6万5千円

障害者は20歳から年金がもらえます。

年金は高齢者だけじゃない。

年金がもらえるのって高齢者だけではありません。知的障害者も20歳から年金がもらえます。
障害基礎年金とは、20歳以上の障害者がもらえる年金です。受給対象となるのは、障害年金1級の場合は最重度〜重度の知的障害者、2級は中度の知的障害者が目安です。

知的障害者と障害厚生年金

障害厚生年金は、知的障害者には、あまり関係ありません。

障害年金には、障害基礎年金の他に、障害厚生年金もあります。
障害年金には1級、2級の他に3級があります。3級だと障害基礎年金はもらえず、障害厚生年金だけが支給されます。

障害厚生年金の支給対象は、会社員などが、新たに障害者になった場合です。就職する前の、子供の頃からの障害に対しては、支給の対象外です。

知的障害は小さい頃に診断されるもの。そのため、この障害厚生年金は、療育手帳を持つ知的障害者には、あまり関係がありません。

成人した知的障害者は、障害年金で生活が変わる。

軽度知的障害者の生活は、厳しいのが現実です…

障害年金があるか、ないかで、知的障害を持つ子の生活は全く変わります。
障害年金をもらえない、軽度の知的障害者は、20歳から年金の保険料を納めないといけません。経済的に苦しければ、年金保険料の納付は免除されますが、年金の給付はありません。

障害年金がもらえず、就職も難しい軽度の知的障害者は、生活保護に頼るしかないのが現実です。

軽度の知的障害者は、障害年金をもらえない?

療育手帳B2でも、障害年金をもらっている人がいます。

療育手帳の等級がB2の軽度でも、障害年金をもらってる人は多くいます。まずは、この事実を、軽度の知的障害を持つ子のご家族は是非知ってください。
そして、療育手帳がB1の中度でも、障害年金1級の重度相当を支給されている人も多くいます。この事実も知ってください。

わたしの子供は、まだ20歳になっていないので、障害年金はもらっていません。ですが、療育手帳の等級が軽度B2で障害年金をもらってる方を知っています。
東京都愛の手帳が3度の中度でも、障害年金は重度の1級をもらってる方もいます。

療育手帳が軽度でも、障害年金は中度。
療育手帳が中度でも、障害年金は重度。

療育手帳の障害の程度より、障害年金では、より重度と判定され、より多くの年金が支給されてる人がいるんです。

療育手帳と障害年金は、別の制度です。

障害年金の等級と、療育手帳の等級は、別物です。制度が違うからです。

療育手帳と障害年金、2つが別の制度なので、それぞれ実施する障害の判定も、違う区分になるケースもあるのです。

さらに、療育手帳や障害年金での、知的障害の判定には地域差もあります。住んでる地域で障害の認定基準がちょっと違うのです。知的障害の判定は、結局は人間のやること。地域や担当者によって、違いがあるのは当たり前のことです。

障害年金の認定基準とは。

認定基準を知って、できるだけ良い条件で障害年金を受給しよう。

知的障害での、障害年金、1級と2級の認定基準です。

障害年金1級の認定基準

知的障害があり、食事や身のまわりのことを行うのに全面的な援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が不可能か著しく困難であるため、日常生活が困難で常時援助を必要とするもの。

障害年金2級の認定基準

知的障害があり、食事や身のまわりのことなどの基本的な行為を行うのに援助が必要であって、かつ、会話による意思の疎通が簡単なものに限られるため、日常生活にあたって援助が必要なもの。

なんだか、あいまいな表現の基準です。

曖昧な表現の基準だけに、申請手続きが難しくなるのです。

援助ってどこまでが援助なの?、って、そう思いませんか?
日常生活が困難って、どの程度なの?、って、思いませんか?

これが障害年金の知的障害診断書の判定項目です。

これが知的障害診断の具体的な項目です。

実際の知的障害の判定では、あいまいな表現の認定基準だけじゃなく、ある程度、具体的な内容の、この診断書の項目で受給の判定をします。
知的障害者が障害基礎年金を申請する時には、日常生活能力の判定と、知的障害の判定、2つを総合的に判断します。

日常生活能力の判定

日常生活を診断する7項目です。

この項目の判断にあたっては、障害者が単身で生活するとしたら可能かどうかで判断します。

  • 1.適切な食事―配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできる。
  • 2.身辺の清潔保持―洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の清掃や片付けができる。
  • 3.金銭管理と買い物―金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。
  • 4.通院と服薬(要・不要)―規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができる.
  • 5.他人との意思伝達及び対人関係―他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行える。
  • 6.身辺の安全保持及び危機対応―事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適正に対応することができる。
  • 7.社会性―銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また、社会生活に必要な手続きが行える。

知的障害の判定

知的障害の程度を、5段階で診断します。
  • (1) 知的障害を認めるが、社会生活は普通にできる。
  • (2) 知的障害を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には、援助が必要である。
     (たとえば、簡単な漢字は読み書きができ、会話も意思の疎通が可能であるが、抽象的なことは難しい。身辺生活も一人でできる程度)
  • (3) 知的障害を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要である。
     (たとえば、ごく簡単な読み書きや計算はでき、助言などがあれば作業は可能である。具体的指示であれば理解ができ、身辺生活についてもおおむね一人でできる程度)
  • (4) 知的障害を認め、日常生活における身のまわりのことも、多くの援助が必要である。
     (たとえば、簡単な文字や数字は理解でき、保護的環境であれば単純作業は可能である。習慣化していることであれば言葉での指示を理解し、身辺生活についても部分的にできる程度)
  • (5) 知的障害を認め、身のまわりのこともほとんどできないため、常時の援助が必要である。
     (たとえば、文字や数の理解力がほとんど無く、簡単な手伝いもできない。言葉による意思の疎通がほとんど不可能であり、身辺生活の処理も一人ではできない程度)

年金の判定項目、どう思いますか?

この障害年金の診断書の項目を見て、どう思いますか?

私の子供は、療育手帳の等級がB2で、軽度の判定です。しかし、20歳になったときに、単身での生活なんで、想像もできません。
日常生活能力の判定では、パーフェクトに全項目が無理だと思います。
知的障害の例だと、(3)くらいになれると思います。今からずっと一生懸命に頑張って、いろんな勉強、訓練をやっても、正直それくらいだと思います。

つまり、療育手帳がB2で軽度のうちの子でも、障害年金がもらえるチャンスがあるのかな?って思ってます。

障害年金の申請、ここに注意。正しい知識で、正しく申請。

まずは、障害年金を申請してみましょう。

療育手帳が中度でも、障害年金が1級になることもあります。
軽度の知的障害でも、障害年金がもらえることもあります。

しかし、年金の手続きがよくわからないと言って、申請しないことには、もらえるはずのお金も、もらえません。

当然、申請しても、軽度B2の全員が、障害年金をもらえるわけではありません。
役所の窓口の方から「B2じゃ障害年金は無理ですよ。」と言われる場合もあります。ですが、B2の全員が無理ではありません。
残念ですが、役所の方も全員が知的障害について、正しい知識を持っているわけではありません。

役所の窓口の方は、本来、請求書類がそろっているかを確認するだけです。審査をするわけではありません。なので、請求書類を不受理にすることはできません。

不正受給はダメですが、正しく申請手続きをしないと、もらえるはずの年金がもらえないのです。
障害年金の請求手続きは、なかなか難しいことが多いです。

専門家に手続きを頼むと、手続きが上手くいく?

現実的な方法として、社会保険労務士へ依頼する方法があります。

何度も言うようですが、不正受給は絶対ダメです。
でも、正しく申請手続きをしないと、もらえるはずの年金がもらえないのです。
一個人では、難しい手続きも、社会保険労務士などの専門家に頼むと、うまくいく場合があります。

本来は、全国どこの役所の窓口でも、誰が申請しても、公平に審査してもらえるのが理想です。でも、障害年金の認定に地域差があったり、専門家が手続きをすると、スムーズに進むのも事実です。

障害年金の手続きの専門家は、社会保険労務士になります。社会保険労務士は、役所の窓口と違って、有料になります。障害年金が受給できた場合の、成功報酬の契約など、いろんな条件があります。インターネットでも探せます。

正しい知識で、正しく申請できるように、知的障害を持つ、うちの子が20歳になるまでに、しっかり勉強します。

早く全国どの役所の窓口でも、公平で、無料で、手続きができるようになってほしいと、障害を持つ子の母として期待しています。

厚生労働省のみなさま、よろしくお願いします。


療育手帳で、もらえるお金
療育手帳で、もらえるお金、手当や給付金

詳しく知りたい、療育手帳でもらえるお金。


療育手帳と特別児童扶養手当
特別児童扶養手当と療育手帳、知的障害児の補助金

詳しく知りたい、特別児童扶養手当。


療育手帳、障害の判定・等級
療育手帳の障害の判定基準・等級って?

詳しく知りたい、療育手帳の判定基準・等級。

目次 / Contents

療育手帳の割引 療育手帳とお金 療育手帳の制度・判定・等級 療育手帳Q&A

よく読まれている記事

療育手帳、障害の判定・等級 1
療育手帳の障害の判定基準・等級って?

療育手帳・愛の手帳の障害の判定基準・等級区分・IQの目安を紹介。A,B,Cや最重度、重度、中度、軽度の区分・等級について説明します。

療育手帳HP管理人、自己紹介 2
療育手帳HP管理人、わたしの自己紹介

このHPの管理人の自己紹介。4児の母で、1番上の子が療育手帳を持っています。子供が知的障害と告げられたとき、泣きました。療育手帳のことがわからず、困った体験から、このHPを作りました。障害を持つ子のお母さん、お互い頑張りましょうね!

わたしの療育手帳、申請手続き体験談 3
わたしの療育手帳、申請手続き体験談

うちの子の療育手帳を申請した時の、療育手帳の申請手続きの流れをご紹介します。療育手帳の申請手続きでは、まずは市役所などの障害福祉担当窓口に申込み。そして、児童相談所で障害の判定を受けます。後日、療育手帳を受け取ります。

 - 療育手帳とお金