療育手帳Q&A、軽度知的障害者と就職、障害者枠を活用

      2016/07/03

Q.軽度知的障害者は就職できますか?

はい。
現実は当然厳しいですが、働くことは可能です。
軽度知的障害者でも療育手帳があると、就職で障害者枠の求人に応募できます。

障害者枠とは、障害者の雇用を支援してくれる雇用制度です。知的障害者は知的能力が低いため、一般の健常者と同じ条件では、会社は障害者を雇用してくれません。会社の経営って厳しいもので、慈善事業じゃないからです。そのため国は、障害者を雇用する会社に対して、補助金を給付する制度などで、障害者が仕事を見つけて働ける支援をしてくれています。

障害者も会社も満足する就職

・単純な繰り返し作業を頼みたい会社
・同じ動作の反復を好む特性の知的障害者
こんなお互いのニーズがあると、会社も障害者もどっちも満足できる仕事内容です。さらに、会社は国から補助金がもらえるのであれば、障害者を採用する会社にもメリットがあります。

軽度知的障害者にとって、就職は大切な問題です。療育手帳で障害者枠を活用して、就職を目指しましょう。

成人した知的障害者の現実

重度の障害を持つ人は、日常生活が大変ですが、成人後は障害年金などをもらうことができます。軽度の知的障害者の場合は、成人後は障害年金や補助金などをもらうことができません。経済的にどうしても苦しければ、生活保護をもらうことはできます。しかし、生活保護以外の経済的な支援が、軽度の知的障害者にはないのです。

軽度知的障害者が大人になったら、就職して働いて収入を得て生活をするか、生活保護をもらうか、どちらかになります。軽度とはいえ知的障害者がある人が、自分で商売を始めても、上手くいかないですよね。結局、障害者を雇ってくれる会社に就職して働くしか残された道はありません。

うちの子は、軽度の知的障害児です。将来は、なんとか就職して働けないかと思っています。仕事があれば、どんなに給料が安くても、障害者でも生きがいが感じられ、社会から認めらる達成感があると思います。仕事があるのと、仕事がないのでは、障害者本人の自尊心が全然違うと思っています。

うちの子が就職を目指すのは、まだ先のことですが、どうすれば軽度知的障害者でも就職できるのかを調べていこうと思っています。

障害者雇用促進法とは

障害者の就職を支援してくれる法律があります。それが「障害者の雇用の促進等に関する法律」通称、障害者雇用促進法です。

会社には障害者を雇用する義務がある。

障害者雇用促進法では、会社に対して、障害者の雇用を義務付けています。その会社の全従業員の2.0%を障害者とすることを、法定雇用率として決めています。ただし、従業員数が100人以上の大企業が対象です。

障害者を雇うと、会社に補助金がでる。

障害者を継続して雇うと補助金がもらえる。

障害者を雇った会社に対して補助金が出る特定求職者雇用開発助成金という制度があります。軽度知的生障害者を雇った場合の補助金の金額は、
・中小企業の場合は、120万円。
・大企業の場合は、50万円。
会社にとって障害者を採用するのは、不安があるのは当然です。この制度を利用すると補助金がもらえるメリットがあるので、障害者の採用に積極的になります。

障害者を多く雇う会社には補助金がでる。

障害者雇用促進法では、障害者を雇用していない会社から徴収したお金を、障害者を多く雇用する会社に補助金として支給してくれているんです。
法定雇用率2.0%を上回る障害者を雇っている場合には、「障害者雇用調整金の支給」として、2.0%を超えた障害者1人あたり月額27,000円が会社に対して補助金がでます。

障害者を雇わないと会社は納付金を払う。

逆に、法定雇用率を下回ると「障害者雇用納付金の徴収」として、2.0%に足りない障害者1人あたり月額50,000円を国に納めないといけません。

ハローワークの求人には障害者枠がある。

軽度知的障害者が療育手帳を持っていると、障害者の雇用枠で就職活動をすることができます。一般の求人であれば、健常者でも軽度知的障害者でも同じ条件なので、障害者が採用されるのは難しいです。
障害者枠での求人なら、健常者が応募できないので、障害者にとって有利な条件で仕事を探すことができます。

療育手帳があると有利なのか?

障害者の就職では療育手帳があったほうが有利だと私は思います。その理由は、療育手帳があったほうが、雇ってくれる会社の人に障害者だとアピールできるからです。

会社は経済的利益がなりと成り立ちません。慈善事業ではありません。障害者を雇用する会社は、補助金制度を活用しようと考えるのは、当たり前のことです。

知的障害があっても、あえて療育手帳を取得していない人もいます。障害者雇用促進法で知的障害者として支援してもらうには、療育手帳がなくても法律上は可能です。療育手帳は法律で決められた制度じゃないので、知的障害者更生相談所などで障害の判定を受けていれば、療育手帳がなくても法律上の支援対象になります。

しかし、就職できるかどうかは、雇う会社が決めることです。療育手帳は、支援を受けやすくする手帳です。会社から見ると、療育手帳で支援の手続きがしやすくなります。同じ障害の程度で、療育手帳を持つ人と持たない人がいたら、会社にとって二人のどちらを採用したくなるかは、手帳がある人が有利になるはずです。

会社から望まれる障害者とは。

就職するためには、面接などを受けて、採用されないといけません。障害者からの希望だけでなく、会社から望まれる人しか就職できません。じゃあ、どんな障害者なら会社に望まれるのか。
・素直に言うことを聞くこと。
・遅刻や欠勤がないこと。
・明るいこと。
こんなことが会社に望まれる障害者だと、私は思っています。

知的障害者を雇うわけなので、能力が劣ることは会社の人も、我慢してくれると思います。会社の人にとったら、言うことを聞いてくれないと困るでしょうし、遅刻も困ります。そして、明るく楽しいほうがいいに決まっています。
職業訓練も大切ですが、時間を守ることや、人の言うことを聞くこと、そんなことを、うちの子にはしっかり教えていきたいです。

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