療育手帳の制度・判定・等級

療育手帳がもらえない、等級が不満、再判定と不服申立て

療育手帳がもらえない、等級が納得できない。そんな時には?

療育手帳の申請手続き

療育手帳を申請したけど、もらえなかったらどうする?

療育手帳を申請したけど、障害判定の結果、手帳の交付が認められなかった。
それでも療育手帳が欲しい場合は、2つの方法が選択できます。


療育手帳がもらえない時の対策

  • 不服の申し立てをする。
  • 半年後に再判定を受ける。

この2つの方法が選択できます。
新規で療育手帳を申し込んだ場合でも、療育手帳の更新の場合でも、手続きは同じです。

また、療育手帳はもらえたけど、障害の等級に不満がある場合も、不服申立てと、再判定の手続きができます。

納得できない時には、不服申立てと再判定。

療育手帳の判定を決めているのは。

知的障害を判定しているのは、ここ。


障害を判定する機関

  • 18歳未満の障害児は、児童相談所
  • 18歳以上の障害者は、知的障害者更生相談所

障害判定の診断を実施する、このどちらかが決めています。

役所の福祉窓口の担当者に、あれこれ言っても迷惑がかかるだけで、判定は変わりません。
無駄なのでやめましょうね。


療育手帳、障害の判定・等級

療育手帳の障害の判定基準・等級って?

詳しく知りたい、療育手帳の判定基準・等級。


療育手帳とは、療育手帳の概要

療育手帳とは?愛の手帳とは?療育手帳の制度って?

詳しく知りたい、療育手帳・愛の手帳の制度。

療育手帳の、不服の申し立て手続き。

不服の申し立て手続きは?

  • 療育手帳がもらえない。
  • 等級に納得できない。

そんな時には、役所に対して不服の申し立てができます。

手続きの方法は、障害の判定結果の書類に書いている場合が多いので、確認しましょう。
もし、不服の手続きがわからなかったら、役所の福祉担当窓口に相談しましょう。

通常は決定の通知から60日以内といった期限が決められています。

ただし、療育手帳の判定に不満があり、不服の申し立てを行っても、再度審査するのは、最初の判定と同じところなので、同じ結果が出ることがほとんどです。

療育手帳の障害の判定を行うのは、18歳未満は児童相談所、18歳以上は知的障害者更生相談所です。
それ以外では、療育手帳の障害の判定はできません。

結局、判定するのは同じところ。あまり期待はできません。

半年後に再判定を受ける。

時間をあけて、障害の再判定。

療育手帳がもらえなかったり、知的障害の程度の判定に納得できなかった場合は、前回の判定から6ヶ月経過後なら、再判定を受けることができます。半年経てば、障害の程度が変わることもあるからです。

役所の福祉担当窓口か児童相談所などに、前回の判定から半年が経過して、障害の程度に変化があることを伝え、再判定を依頼しましょう。

半年経って、障害の状況が変わったら、再判定が受けられます。

この時の注意点ですが、「障害の程度が変わった」と伝えることです。
前回判定に不満があると言うと、不服申し立ての期限は過ぎていると言われてしまいます。
再判定を受けられるのは、障害に変化がある場合だと覚えておきましょう。

子供の障害を理解してもらえない。

子供の障害って、なかなか理解してもらえない…

  • 日常生活の大変さが、伝わっていない。
  • ちょっとの時間で正しく評価してもらっていない。
  • 計算はできる、言語はできるなど、偏りの特性がある。

このように、知的障害の判定の結果に対して、いろんな不満な気持ちがあっても、なかなか認めてもらえないのが実態です。

障害児の親は、ずっと子供を見ているので、一番子供のことをわかっています。
しかし、親が自分の子供の障害の判定を決めることはできません。
第三者の評価機関が決めるのが、ルールなんです。

障害がないのに、自分の子供に障害があると申告して、療育手帳を不正取得することを防止するためのルールなので、残念ですが、しょうがありません。

発達障害は、ほとんどの地域で療育手帳の対象外

療育手帳は、知的障害者の手帳です。

ここで忘れちゃいけないのが、療育手帳は知的障害者のための手帳です。
療育手帳をもらうためには、日常生活に困っているのは、「知的障害」が原因と相手に理解してもらうことが重要なんです。

自閉症やアスペルガー、ADHDなどの発達障害は、療育手帳の対象外です。
「発達障害」が原因の日常生活の大変さは、療育手帳の申請では、あまり評価されません。
発達障害を対象とした手帳は、精神障害者手帳だからです。

療育手帳の制度は、地域によって差がある制度です。
発達障害が療育手帳の判定に、どれくらい考慮されるかも、住んでる地域によって違います。
しかし、どんな地域でも、知的障害を評価するのが原則なのは同じです。

発達障害ではなく、知的障害をアピールする。

発達障害の手帳は、精神障害者手帳。

ついつい子供のことで困ってるお母さんは、日常生活で困ったことをアピールしようと必死になりがちです。
しかし、療育手帳をもらうためには、発達障害ではなく、知的障害をアピールする。
ここだけは注意しましょう。

うちの子も知的障害と広汎性発達障害の、両方の障害があります。
療育手帳に関係する面談では、知的障害を意識して、子供の生活の様子を伝えています。


更新で療育手帳がもらえなかったら。

私の知り合いの子も、更新で手帳がもらえませんでした。

知的障害の判定が、療育手帳交付の判定基準のボーダーライン付近だった場合でも、療育手帳が返却になることは、あまりありません。
知的障害の判定には、継続的な経過観察も考慮され、IQやDQ数字がちょっと基準を超えたからって、いきなり却下ってことにはなりません。

しかし、障害の程度に大幅な改善が見られた場合は、当然手帳の返却の可能性はあります。
私の知り合いの子でも、療育手帳の更新で手帳がもらえなかった子がいました。

療育手帳の更新で決まった障害の等級に不満があれば、不服の申し立てか、半年後の再判定かの、どちらかの手続きをしましょう。

知的障害児の母親である、わたしが思うこと。

努力して頑張ったら、手帳がもらえない?

知的障害があり、できないことでも何度も努力して頑張った。
その結果が「できるから手帳はいらないでしょ。」これでは納得できないって人も多いと思います。

軽度の知的障害でも、なんの訓練や努力もしなければ、障害は改善されません。
重い知的障害でも、訓練や努力を重ねて、ようやくできるようになる人もいます。

本来の能力が低いため、支援が必要なのに、苦しんで頑張ってやっとできるようになったら、支援してもらえない。
これじゃ納得できないのは当たり前です。

療育手帳の不正取得は絶対にダメです。
しかし、知的障害で困っている子供のことを一番よくわかっているのは、児童相談所ではなく、親だと思います。

子供の将来のために、療育手帳を取得して支援してもらいたい。
障害を持つ親なら、誰でも思うこと。わたしも同じです。

知的障害でも頑張ってる子を、療育手帳で支援してください。


療育手帳、障害の判定・等級

療育手帳の障害の判定基準・等級って?

詳しく知りたい、療育手帳の判定基準・等級。


わたしの療育手帳、申請手続き体験談

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詳しく知りたい、療育手帳の申請手続き。

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